2017年7月13日〜7月15日 北岳(3193m)・間ノ岳(3189m)
「南アルプス初体験・国内2番目の高峰に登る」
広河原〜白根御池小屋〜草すべり〜北岳〜中白峰〜間ノ岳〜北岳〜右俣コース〜大樺沢二俣〜広河原
3日目最終日-(2)
 北岳山荘〜北岳〜北岳肩の小屋〜小太郎尾根分岐〜右俣コース〜大樺沢二俣〜広河原荘 
▲北岳バットレス(右俣コースから)
▲八本歯のコルから八本歯の頭へと続く尾根
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 雪渓と北岳の岩壁を眺めながら谷間を降る。小さく登山者が列をなして歩いているのが見える。徐々にその姿が近づいてくると人の声も賑やかになって来る。
 大樺沢二俣の道標近くには、たくさんの登山者が雪渓を登るためにアイゼンを装着したりと準備をしている。
 ほとんどの人がアイゼンのみだが、中にはピッケル、ヘルメットを準備している人もいた。
 休んでいると「ラク!」と叫ぶ声が聞こえた。おそらく直径30cmくらいだろうと思うが石が転がってゆくのが見えた。
 幸い、誰にも命中せずに止まってくれたようだが、確かに上りの人は落石をいち早く発見できるが下りの時は気づかないだろう。しかも雪が溶けてくると落石は増える。
 下りに使うのが危険だとよくわかった。
 大樺沢二俣で休憩して歩き始めようとするが、次から次へと登山者がやってくる。
 数珠つなぎでなかなか途切れない。今日は三連休の初日とあって大勢の登山者が押し寄せているのだろう。それにしても若い人が多い。グループもいれば、単独者もいる。カップルもいれば女性の単独者も多い。驚きなのは、若い女性が単独で60リッタークラスのザックを背負って歩いて来ている。聞くとやはりテント泊。しかも下山するまでに何人も見かけた。
 日本の女性は今も昔も強いんだと改めて思う。
 離合に時間をとるがその分早足になる。仮設パイプで造られた橋に来ると日陰で休む人たちで賑わっている。水量の豊富な沢のおかげでとても涼しい。
 沢沿いに上りの登山者と離合しながら樹林帯の中をひたすら降ると見覚えのある白根御池小屋への道との分岐点に着いた。
 旅は終わりに近い。もっと滞在したいが、風呂にも入りたい。御馳走も食べたい。
 広河原山荘に着くと未だバスの時間まで1時間ばかしあるのでとりあえず生ビールで乾杯する。北岳間ノ岳に登頂した達成感を味わい、そして小屋のスタッフの方や出会った方々のことを回想する。 名残惜しいが家路に着く。
 帰りのバスの中ではガイドサービスがあり、アルプス林道についての説明があった。
 しかし、あの深田久弥氏は、「近年芦安から夜叉神峠をトンネルを抜けて野呂川広河原まで車道が完成し、奥深い山であった北岳も簡単に登れるようになった。喜ぶべきか、悲しむべきか、私は後者である。」と「日本百名山深田久弥著)の中に書かれている。
 考えさせる一節である。
 甲府駅に着いた私は、太宰治の通ったと言われている温泉(銭湯)に立ち寄るが強い日差しの中、15分も歩くと汗だくになり、風呂から出るとさすがに歩くのは嫌になり甲府駅までタクシーを使った。そしてやる遅く、無事帰宅できた。
 この3日間、自然に山に出逢った人にそして留守番してくれた家内に感謝!
 ■コースタイム
 北岳山荘-(55分)-八本歯のコル分岐-(18分)-北岳頂上-(17分)-両俣小屋分岐-(17分)-北岳肩ノ小屋-(20分)-小太郎山分岐-(65分)-大樺沢二俣-(110分)-広河原山荘-(7分)-広川原インフォメーションセンター※休憩時間含まず。全行程で6.5時間。距離8.46km、標高差1645m
 
雪渓を行く左俣コース
残雪が池のように溜まっている
残雪越に北岳
見納めだ 明るい林の中を歩く 時折雪渓が見える
丸太の梯子は滑りやすいので注意 おっ! 大樺沢二俣(8:02)
多くの登山者が雪渓を行く この辺りから上りの登山者の行列 雪渓の脇を降る
高嶺を見ながら 雪渓が溶けて 雪解け水になる
北岳もこの辺りから見えなくなる 沢を横断(8:35) 岩が大きい
木の橋を渡る 水量が多い ここも
ここも 登山者で渋滞の中を何とか進む 水が豊富だ
またしても橋 木の橋 崩れそうな橋
流れが急 激しく流れる 白根御池小屋への分岐点(9:34)
大きな倒木の横を通過 ここまで来たか 広河原山荘で乾杯!!(9:55)
広河原橋を渡って 名残惜しい 北岳が見える
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11時発のバスに乗車
続々と登山者がやってくる 広河原インフォメーションセンター(10:27)
 
▲車窓から農鳥岳と間ノ岳 
甲府駅から徒歩で汗だくになって温泉へ
市営芦安駐車場(11:58) 太宰治が通ったと言う温泉(銭湯)
   
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