2019/09/27 木曽駒ヶ岳(2956m)
< 前 編 > 
 
 
▲千畳敷カール
  令和1年9月26日(木) 天気 晴れ
■出発時間:午前6時45分頃(自宅)
■メンバー:家内と2名
 家内を誘って中央アルプス木曽駒ヶ岳を歩くことにした。木曽駒ヶ岳は、ロープウェイがかけられ観光化され、比較的容易に山頂を目指すことができる。
 家内にとってはアルプスデビューになるわけだが、紅葉の時期でもあり混雑が予想され初アルプスをどんな思い出でになるのか、少々不安だった。
 入念な計画をする中、一泊ではもったいないと思い始めた。何しろ我が家から7時間以上かけてようやく麓まで行ける。往復14時間以上も移動時間に費やすわけだから一泊二日となると登山当日に帰宅となるのでとても慌ただしい一日になるわけである。そこで、山小屋泊をどうしても受け入れない家内の希望も取り入れ、下山して麓の宿にもう一泊することにした。
 
木曽駒ヶ岳へは、マイカー規制があるためロープウェイ乗り場までバスに乗る。そのバスの拠点である菅の台バスセンター付近に宿をとる。
 新幹線は
名古屋駅より、箕輪行きの高速バスに乗るが、初めてなのでバスセンターまでが遠く感じた。(少々わかりづらい)高速バスは全席指定なので新幹線が途中で遅れるとアナウンスがあったときは少々焦ったが、バス乗り場の前のコンビニで食材を仕入れる時間は何とかあった。ギリギリはドキドキしてスリルはあるが、間に合わなければそこで旅が終わりになることもある。
 さて無事高速バス乗り、
名古屋駅で仕入れた駅弁を食べながら2時間半の旅が始まる。長時間なので心配なのはトイレである。このバスには「パウダールーム」と言うものが装備されているらしいが、それって女性専用の代物だ。世の中、女性が優遇される時代であることは間違いない。男女差別は昔と逆転しているようだ。今回は家内が同乗してくれているので「パウダールーム」とやらを試しに行ってみて男性でも使用可能かどうか調査を依頼した。今から思うと馬鹿げた話だがその時は真剣だった。
 バスは渋滞に巻き込まれずいぶんと遅れそうだ。ビールはもちろん、水分を控えていたが、やはり2時間半はもつはずがない。そんな心配も運転手さんの
恵那峡SAで10分間休憩をします」と言うアナウンスでなくなる。でも最初から言ってくれれば良いのに・・・・。すっきりして再びバスに乗ると車窓は南アルプスの山脈を映し出す。気持ちはワクワクである。
 
駒ヶ根I.Cで降りた私たちは、今度は駒ヶ岳ロープウェイ行きのバスに乗り換えるため移動する。バス停名は「女体入口」、ドキッとする名前だ。バス停に来ると待つ間もなくすぐにバスが来た。
 そして10分もせず、今夜の宿の前のバス停で降りて無事チェックイン。時間もあるので散策をして温泉に浸かり、ご馳走を食べて明日に備えて床に入る。
 そして翌朝(9月27日)、宿で朝食の代わりにおにぎりを握ってもらい出発。
菅の台バスセンターまで10分ほど歩く。平日にも関わらず、既に乗車券売り場は長蛇の列。それでも臨時のバスで思ったほど待たなくて乗車できた。バスは補助席を使い狭い道を揺れながら高度を上げてゆく。細切れにバス停はあるが、ほとんど停車せずに通過。30分ほど揺られてロープウェイのしらび平駅に着く。そしてここでも並んで待つ。
 満員のロープウェイは、あっという間に
千畳敷に。目の前には、雑誌やネットで見た光景が広がる。紅葉は未だ早かったようだが青い空の下に広がるカールは、何とも言えない。素晴らしいの一言だ。
 さあ、登山開始だ。地図を確認してこれから歩く道を目で追う。『え?あの急斜面を歩くと?』
 
八丁坂の標識から急斜面との戦いが始まる。遅れがちな家内は酸素不足なのだろうか呼吸が乱れている。登山者で数珠つなぎの登山道は、登り切った乗越浄土(のっこしじょうど)で終わる。ここで朝食のサンドイッチ&コーヒと目の前の絶景を一緒に味わう。「いいねぇ」と家内と何度も繰り返す。
 今回、家内の案で
馬の背を回るため宝剣岳登頂は諦める。ま、いつか行けるだろう。乗越浄土から中岳を目指す。宝剣山荘でトイレを借りて裏側の登山道に入る。風が冷たく少々寒い。宝剣岳とゴリラの横顔の岩を見て反対方向の中岳へと歩を進める。相変わらず、家内は遅れ気味だ。最後まで歩き通せるかとても心配だ。
 
中岳頂上に無事到着すると岩場に立ち、360度の絶景をカメラに収める。木曽駒ヶ岳の頂上を見るとその左横には誰でもわかる山容の御嶽山が鎮座している。今日は、ちょうど5年前に噴火した日である。思わず両手を合わせる。この美しい山が大噴火し、何十人もの命が犠牲になったと思うと涙が溢れてきた。 次ページ(後編)へ
 
 
駅弁を高速バスの中で食す
高速バスは恵那峡SAで休憩してくれる(12:48) 
駒ヶ根I.Cで下車(14:06)
 少し戻ると連絡路(トンネル)がある  
道路の下のトンネルで反対に出るとバス亭がある(14:09) 駒ヶ岳ロープウェイ行きのバスに乗り今夜の宿へ 今日は離れに泊まる
散策開始 温泉がある かつ丼ソース製造元だそうさ
農産物加工所 こまくさ橋にて 立派な橋だ
南アルプスの峰々が見える でかいカブトムシと戦う家内 太田切川
永遠の鐘 たくさんの山野草が植えられている しばらく観賞
散策を終え宿へ
畳の部屋だ 大浴場・・・・露天風呂もサウナもある いただきます!お酒は少しだけ
  翌日へ 9月27日(金)  
今回のコース(地図上クリックで拡大) 宿をたつ(05:38) 宝剣岳(右)が赤く染まっている
乗車券購入のため長蛇の列(05:50) 宿泊とセットになっている引換券 バスとロープウェイがセットになっている
始発から3台目に乗車、もちろん臨時便(06:20) しらび平駅に到着(06:50) 今度はロープウェイで並ぶ
降りてきたゴンドラに乗る(07:10) ゴンドラからの眺め 千畳敷駅に到着・・おぅー これが千畳敷カールか
ヤマハハコが咲いていた 安全を祈願して登山開始(07:29) 遊歩道を歩き始める
朝早いので観光客はいない 振り返って千畳敷駅を見る 残念ながら紅葉していない
富士山も見える ここから八丁坂(7:43) 多くの登山者で賑わう
駅の下には池がある 雲一つ無い青空 可愛いイワツメクサ
見上げると岩のオブジェ 登山者は次第に数珠つなぎ イワヒバリのようだ
勾配がきつくなる ん?あれはオットセイ岩か? アップしてみた
宝剣岳がはっきりと見えてきた 不安定な階段を上がる 岩がすごい
ところどころ紅葉しているのがわかる ようやく乗越浄土(08:27) ここで朝食 天狗荘の右が中岳(北側)
南西に宝剣岳 東に伊那前岳 宝剣山荘へ向かう
山荘の前で(08:50) トイレは200円 山荘の裏側に回り込むとゴリラの横顔のように見える岩
天狗荘の裏側を通過 伊那前岳 中岳頂上にて(9:17)
 
▲中岳頂上から南側の遠望 
 
 次ページへ
   
 山日記トップへ